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東京2020オリンピックで【聖火ランナー】として選ばれたワケ

本来なら2020年の夏に開催される予定だった、東京2020オリンピック。
世界中がコロナ禍となり、様々なイベントが中止や延期に追い込まれた。
平和の祭典のオリンピックも例外ではない。
実は私は東京2020オリンピックの聖火リレーの聖火ランナーとして私は選ばれていた。

選考基準は小論文だ。
「Q.あなたが地元に対して未来に向けて活動している内容は?」というメインテーマがあった。
私は迷わず、一人で細々と活動していた看取り士のことを書いた。
文章力なんてない。アツい想いだけでペンを走らせた。
応募は今から5年前の2019年6月。その後、最終審査も通過した。
1年間の延期中に選ばれていた他県の聖火ランナーさんが亡くなったという話も耳にした。
その方の想いも一緒に…これは全ての聖火ランナーが思ったに違いない。

緊急事態宣言中でもあり、北海道と山口県は中止という選択をされた。
京都府も実行委員会はギリギリまで悩まれたようだ。
しかし、沿道は走らせず、従来の2日間の日程に分け、亀岡スタジアムでの開催に落ち着いた。
私は本来の予定なら、京都府福知山市の市役所付近を走る予定だった。
どんなことよりも、感染対策に重点を置いた厳戒態勢の中での開催だった。

「言葉を発してはならない!」と言われたのだが…

写真を載せているが、これは当時NHKの中継で放送されていたものだ。
自己紹介文に【看取り士】のことを掲載している。
おそらく、世界発信の生中継で【看取り士】の名が出たのはこれが初めてだ。

前の走者の方は地元の陸上部の高校生。
ポーズも直前に二人で考え、“走る”をイメージしたポーズにした。
彼が陸上部、私の趣味のランニングにかけた。
また「コロナ禍で暗い世の中だけど、前を向いて走ろう!」という大きな意味を持たせた。

直前までマスクは外してはならない!と言われ、中継カメラが向く直前で外す。
そして、聖火を受け継ぎ走り出した。
感染対策で「声は発してはならない!」と言われていたのだが、様々な想いが胸いっぱいになり、一言発してしまった。
「今、生きていることが幸せです!!!」
たった50mのランだったが、とても意味の深い時間だった。

次の走者へ聖火を引き継ぎ、ポーズを決めた。
そのポーズはトーチを頭上で両手で掲げ、両足を肩幅より広く広げた形、「人」の漢字を現したもの。
2人で横並びになり、彼女の左足と私の右足をくっつけると「人」と「人」が連なっているように見える。
コロナ禍で人との関係性が希薄になっていた世の中。
でも、そんな時だから手を取り合って前に進んでいこう!の意味を込めたポーズだ。
2021年5月25日は決して忘れられない1日となった。

あれから3年。
少しずつ仲間も増えた。
看取り士として活動を続け、講師としての仕事やステーションの開設にも至った。
ツライことがある時は、聖火リレーで走った日のことを思い出すことで、原点回帰ができ、前を向くことが出来る。

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